時は明治末期。人の良い父が詐欺に遭い、実家の織物工場が倒産の危機! でも、帝都の財閥から会長の息子とお見合いをして結婚までこぎつければ、資金を援助してもらえるという申し出が。両親の反対を押し切って引き受けたハナ。そこで出会ったのは、自身も商社を経営しているという、顔半分を隠す仮面を着けた若手ヤリ手社長の時雨だった。絶対に断られる! と思ったハナの予想とは裏腹に、時雨から「僕と二年間、契約結婚をしてくれませんか?」と持ち掛けられて――。
待っていたのは、スパダリで紳士な旦那様に大切にされる新婚生活! 幸せ……だけど、なぜ彼が私なんかを選んだのかは分からないまま。契約結婚なのに、どんどん彼を好きになっていく……。彼も心を開いていってくれて――だけど、どれだけ大切にされても、旦那様は「好き」も「愛してる」も口にしてくれない。しかも、旦那様には亡くなった婚約者が……私は彼女の身代わりなの? 明治に花開く、ワケアリ御曹司との契約結婚から始まる夫婦間恋愛!